なかなか先が見えないコロナ禍にいる。
そんななかで、ひとつ嬉しいことがあった。
担当エリアの役場に寄っていた時の事。
「やぁ、しましまさん元気?」
懐かしい顔に呼び止められた。
昔、産業課にいたことのある田中さんだ。
「しましまさん、息子さんどうしよう?」
え?うちの子をこちらの役場で雇ってくれるの?
「いやいや、そういうわけじゃないんけどね。コロナで家にいることが増えてさ、部屋の中を掃除してたら、あんたの本が出てきてさ。オレンジの。懐かしいでまた読みなおしたんよ。プールまで歩いて行った息子さん、今どうしてるかな〜って思ってね。」
え?
15年前に出版された俺の本。

読み直してくれたの。嬉しいこと言う。
息子はね、おかげさまでちゃんと社会人になって働きやう。
娘も今春から就職が決まっちょうとよ。最終話に出てくる娘ね。
「そうやったね!あの頃はどっちも小学生やったんけどね。もうそんなにおっきくなったんやな。読み返した後にね、俺の子に読めって渡したよ。」
ほんと。
嬉しいこと言ってくれる。
著書があるって、いいもんだな。
西日本新聞社の佐藤さん、その当時の上司や同僚に感謝感謝である。