微風広場というショッピングモールがある。
ここで市場調査をすることになっていた。
NHKさんを従えて、中に入っていくと、イチゴやぶどうなどのコーナーの横で何やら催事をやっている。
黄色いジャンパーを着た販売員さん。
「しましまさんしゃないですか‼️どないしはりました❓台湾で‼️」
こんな偶然が・・・
えー‼️光定さんと井沼ちゃん‼️どうしたの?
あ、梅酒のPRか♪
私はこの人たちをよく知っている。
彼らは和歌山県職員で、台湾に和歌山の特産、梅酒の販売促進に来ていたのだ。
彼らとは、以前から情報交換したり、酒を飲んだりしたこともある。
ベトナムで温州みかんが解禁したのは、和歌山県の尽力によるところが大きく、その後を私達福岡県産みかんが輸出された。
あちらの様子や手続きのことなど、色んなことをやりとりさせていただきながら輸出を進めた。
こんなこともあった。
昨年5月に輸出に係る国庫事業で建設した施設に国の会計検査が入った。
その数ヶ月前に同じ検査が和歌山にも入り、しかも検査官がほぼ同じだった。
「しましまさん、今度福岡に出張がありますから、そん時会計検査のこと話しませんか❓」
彼らの指導により、我が県の対象に指摘事項無く、無事を得ることができた。
彼らは、商売敵である。
敵ではあるのだが、どうしてこんなにも友情と信頼が築けているのか。
それは、農産物輸出に関わる者として、根底にあるものが同じだからだ。
すなわち、輸出が産地や生産者の経営向上に繋がっているか。
その一点で我々は繋がっている。
今現在、農産物の輸出額は伸びている。
そのなかで、農家の経営は向上したか。
まだ、その答えを出すには未完成なパーツが多すぎる。
しかし、目指すべきゴールは間違いなくそこである。
同じ方向を一緒に見据える仲間。
彼らのような仲間がいるから頑張れる。
遠く離れた異国の地で酒を酌み交わし、夜は更けていく。