ぶどう園日記

生態系の一員

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ぶどうもあとは収穫を待つばかりで、今はシャインマスカットなどの種無し品種の伸びすぎる枝を切っている。

多くの植物は枝を伸ばして葉をひろげ、そこで光合成して糖をを作るが、ぶどうは果実から離れたところの葉では自分が伸びるのにエネルギーを費やしあまり果実に貢献しないようだ。

そんなわけで、伸びたところをハサミで切っていく。

種ありの品種は、勝手に枝が止まるように育てるが、種無しのはその辺が人工的というか人為的というか、仕向けないといけない。

一日中、枝をチョキチョキチョキチョキやっている。

一週間ほど前から、ビニールハウスの中にヒヨが2羽いるのに気づいた。

かわいいんだけど、ここに居座られたら一大事!

梅雨が明けたら、ビニールを剥いで、防鳥ネットを張るので今のうちにおん出さないと、

「ここってぶどう食べ放題で、カエルや虫もいるから快適だわね」

なんてことになったら園主さん困る。

数日、入り口を開けっぱなしにしたりしてみたりやったんだけど、全く出て行く気配なし。

まだ果実被害はない。

なーんでここにいるの?あんたたち。

今日、枝切りの作業をしていたら見つけた。

あ。

鳥の巣。

中には4個の卵。

卵の柄からやはりあのヒヨドリたちのもののようだ。

そうか。

ここに居を構えていたのね。

そりゃ、出ていかないわな。

ワナでもしかけて、強制的に追い出そうかとか色々考えていたが、巣と卵を見て気が変わった。

ひな達が育ち、巣立つまで見守ってやることにしよう。

考えてみたら、この夫婦がここにいるということは私にとっても少しいいこと。

この園のなかにはぶどうが単一に植っているだけではなく、この子達が育まれる生態系がちゃんとあるということ。

土の中や空気のなかにいる微生物や虫達、草野が生えて、カエルやトカゲがいる。蛇も時々いるが、それを言ったらまりちゃんが手伝いに来てくれなくなるのでだまっとく。

そしてそれを食べに小動物や鳥がやってくる。

命のつながりが多ければ多いほど、植物は元気になり、それを食べた私達人間も元気になれると信じている。

そんな環境のなかで、うちのぶどうちゃん達も元気になって欲しいな〜と育てている。

そういう意味ではウェルカム♪

でも。

ぶどうちゃん達に手ぇ出すんじゃねーよ💀

野村くんに卵のこと教えたら、

「食えますかね?」

わっはっ💕

全く想定外な回答に驚き‼️

君も。

生態系の一員だ♪

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