ぶどうの作業をボランティアで手伝ってくれるまりちゃん。
新宮町の相島に姪っ子夫婦が住んでいて、2歳のお子さんがいる。
「その子がね、ここのぶどうをすごく気に入ってしまって、先日「ぶどうが食べたい」と泣いて大変だったそうなのよ」
と、まりちゃん。
2歳になって色々お話ができるようになった2歳の彼女は、家族に促され直接大叔母であるまりちゃんに電話で直談判に挑戦することになった。
あいにく、まりちゃんは外出中だったため、留守番電話に録音を残した。
外出から帰ってきたまりちゃんは、留守電の録音履歴に気づき、再生してみた。
1件目
「ぶどう・・」
2秒。
2件目
「・・まりちゃん」
4秒。
たった二言、合わせて6秒のメッセージだが、まりちゃんにはそれで十分伝わってきた。
かわゆいメッセージに、すぐにぶどうを郵送してあげた。
その話を聞き、嬉しい反面、ちょっと罪つくりな気すらした。
どちらにしろ、うちのぶどうちゃんたちしっかりいい仕事してることにかわりはない。
あと少し。
収穫し終えるまであと一週間ほど。
もう少し、こいつらと居られる。