ぶどうの枝が伸び、蕾も大きくなってきた。
こうなってくるとやることが増えてくる。
ブラックオリンピアは摘蕾をやった。
光合成で糖を作るのは葉っぱだが、果実のために働くのは果実に近い部位のもの。
枝がどんどん伸びるよりも、短い枝がたくさんついている方が果実は甘くなる理屈だ。
もともと冬場に剪定をしないため、枝が多い。
一斉に芽吹き、伸びた枝には2〜3の蕾がついている。
ぶどうが蕾を育み花を咲かせるには、かなりなエネルギーを要する。
枝の勢いが弱い枝は、蕾に養分を費し枝の先端が弱っている。
このままにすると先っぽが衰え、終いには朽ちて落ちてしまう。
こういう枝は蕾を落としてやると、また伸び始める。
逆に、鎌首をもたげ、勢いよく伸びそうな枝には、2、3個蕾がついたままにして、勢いを削ぐ。
蕾を枝の伸び具合に合わせて落とすことで枝の伸びを均等にし、樹勢を落ち着かせることで開花した時の結実を促す。
そして、効率良い光合成をやってくれるコンパクトな枝にしていく。
更に蕾の数も半分以下に減らす。
このあたりが四倍体ぶどうの醍醐味。
一方、シャインマスカットなどの無核ぶどうはというと、こちらは結実不良の心配がないので、強制的に摘芯してやる。
ブラックオリンピアの理屈と同じで、摘芯することで果実に近いところに葉があるようにしてやる。
早めに摘芯すると、葉っぱがカボチャの葉みたいにデカくなる。
有核も無核も同じ理屈が根底にある。
今度の週末は、セットだね。