仕事で天神にあるビルで研修会を催した。
リハーサルが終わり、他の人たちの会場準備を眺めていた。
ふと出入口の方に目をやると、ドアを半開きにして女性がこちらに向かってちょいちょいと手招きをしている。
あら?
課長もう着いたの?
課長が到着する時間にはまだ早いけど。
よく見ると違う。
俺ではなく他の人への合図なのかと後ろを振り向いたが、誰もいない。
あの。俺ですか?
「手嶋くん‼️」
は?
どちら様?
「あたし‼️上村‼️」
‼️
おー‼️‼️‼️
上村さん‼️
私の結婚式に来ていただいたっきりだから、30年ぶりだ。
上村さんは、大学の同級生で同じゼミだった。
どうしたと❓俺がここにいるって誰かに聞いてきたん❓
「あたし、すぐ近くのビルで働いててね。今日のイベントのチラシに手嶋くんの名前があったから、ちょっと覗いてみようと思って、来てみたと♪」
ほーーー‼️
それは、もう奇跡じゃないかっ‼️
たまたま県庁のホームページを見ていたら私の名前を見つけた。
こんなことがある。
ひとしきり話をした。
話しているとすぐにあの頃の気持ちに戻っていた。
そうか。
彼女には何度か電話をしたことがあったが音信不通で、避けられているのだろうと勝手に思っていた。
現在、同じ課にいるみどり補佐とも仲良しだったのだが、やはり連絡はないようで、どうしているんだろうかとついこの間も話していた。
良かった♪元気そうで、あの頃と変わらないちょっとイタズラっ気のある愛嬌ぶり。
こんなことがあるから、人生は楽しい♪