「ぶどうの収穫が終わって、農閑期ってどうしてるんですか❓」
11月は暇なので、うちの就業規則にはバカンス休暇ってことになっている。
でも今年は、勝山ベースでやること色々あるので今年はバカンス休暇無しで頑張ってもらっている。
勝山第二農場では業者さんが果樹棚を張ってくれているのだが、これは自分でやれるようになると今後の財産になる技術だ。
お手伝いがてら、見学させてもらっている。
なかでも、ミニティアンカー打ち。

まず本体を70センチほど叩き込んだところで、中心にある楔を叩くとそこの部分がハの字に広がり、アンカー効果を発揮する。
打ち込むには、専用の器具がある。
鋼鉄の筒の先端に割れ目があり、筒の中には15センチほどの軸が仕込んである。
まず、筒の外側を叩いてミニティアンカー本体を埋没させ、70センチ埋まったら今度は筒の中の軸を分銅付きの鉄棒で叩いて楔を叩いき込む仕組みだ。
よく出来てあるが、この圃場の土には40センチくらいの深さに硬い層があって、なかなかアンカーが土に入っていかない。
オーガという動力付きのドリルで土に穴を開け、そこに打ち込んでいく。
ドリルの刃がデカいと硬い層が難み、穴が開かないので、細い刃を使うことになった。
すると穴の径がアンカーより短くなるので、叩いてもしっかり沈んでくれない。
そこで、杭打ち機なる機材を投入。
これだと秒で打ち込める。
その後、楔を打ち込みアンカーが開くと二つの輪っかが同じ高さになり、これで完成。

残念なことに杭打ち機には楔を打ち込めるほどの力はなかったので、楔は人力。
それでも作業効率は2.5倍に向上した。
何よりも作業の負荷が激減した。
こういう経験は、必ずどこかで役に立つ。
困ったら、工夫する。
可能な限り作業負荷を下げ、最適なプロセスを構築する。
得難い経験である。