ぶどう園日記

信頼の構築

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和歌山県に来ている。

手嶋ぶどう園の視察研修だ。

案内してくれたのは、和歌山県庁ハト派のお二人。

県庁輸出促進課勤務の時に仲良くなった。

2月に台湾に渡航した時も偶然フェアが重なって、あちらで懇親会をした。

今年の視察研修は絶対和歌山で、という約束をしていた。

お二人は10日後に会計検査が入る、また明日から12月議会開会という、考えただけでくら〜っとするシチュエーションに、快く私達を受け入れてくれた。

まず、直売所に立ち寄った。

「ありたっこ」と「どんどん広場」。

どちらも有田みかんの産地とあって、マンダリンカラー一色だ。

生産者ごとに棚が決められていて、それぞれ試食が置いている。

しっかり賞味の上で、お気に入りを購入することができる。

早速、箱買いして家に直送した。

それからメインイベント「有田巨峰村」。

組合長の寺垣さんとの意見交換を行った。

20ほどの経営体で40haくらいのブドウ団地で、ぶどう狩り中心の観光農業だ。

団地の入り口に総合案内があって、そこで指名がなければ、全員にお客さんが行き渡るように割り振られる。

それにかかる経費や広告費は、受け入れた客数の割合で按分して負担する仕組み。

なるほど。

和歌山県庁には7振興局に普及指導員がいるのだが、果樹はみかんと柿に特化していてぶどうの指導は行われていない。

ならば技術情報のソースはどうしているのか。

伺うと、各自農家が試行錯誤でやっているという。

それは大変シビアだ。

福岡県の方がかなり恵まれているな。

ついつい盛り上がって2時間近くも話し込んでしまった♪

夜。

和歌山勢と懇親会。

「最終的には人と人との信頼だと思うんですよ」

そう。

この一点に深い絆が育まれる。

私達がお邪魔しても嫌な顔一つせず、歓待してくれる。

駅には看板を掲げて出迎えてくれ、視察先を調整してくれ、宴会場にはまたまた凝らしたプレートが歓迎してくれた。

きっと、昨日や一昨日、仕事の合間やの後に準備してくれていたに違いない。

ありがたいことだ。

彼が言った信頼構築に私も強く同意する。

和歌山に何かあれば、私は何があろうと駆けつけるだろう。

そのことは1年前、彼らが先に私に示してくれた。

互いにそのことを認識している。

これが信頼。

この研修で野村くんに伝えたかったのは、ここかもしれないな。

彼がこれから築くいていく大切な財産だ。

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